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飲食店向けモバイルオーダー比較5選|接客品質で選ぶ7つの軸【2026年版】

飲食店向けモバイルオーダー比較5選|接客品質で選ぶ7つの軸【2026年版】

接客品質で選ぶモバイルオーダーとは、注文工程のうち「機械に任せる部分」と「人が担う部分」を店舗側が自由に線引きできる店内注文システムのことです。全席・全メニューを一律にデジタル化するのではなく、コース説明は対面、追加ドリンクはスマートフォンというように工程を分けられるかどうかが、接客品質を左右します。

この視点が重要なのは、消費者側の期待がすでに変わっているためです。ホットペッパーグルメ外食総研が2025年8月に実施した調査(n=7,560)では、セルフオーダーの利用経験率は67.5%、今後の利用意向は52.5%に達しました。利用したい理由の1位は「自分の都合の良いタイミングでオーダーできる」(47.1%)です(ホットペッパーグルメ外食総研)。お客様はスタッフとのやりとりを避けたいのではなく、待たされることを避けたい。この差を読み違えると、導入設計を誤ります。

この記事では、接客品質を判断軸に置いたときの比較方法を、導入判断に必要な順序で整理します。

poscube対面注文とモバイルオーダーを使い分けられる、poscubeのモバイルオーダー機能を見る

1 接客品質で比較するとはどういうことか

この章のポイント

判断を分けるのは機能の多さではなく、注文工程のどこを人が担い、どこをモバイルに任せるかを店舗側が決められるかです。②の説明・提案は人が、③注文と④追加注文はモバイルが担う形が基本になります。

モバイルオーダーの比較記事の多くは、機能数・料金・決済手段の一覧で優劣を判断します。しかし接客品質を重視する店舗にとって、判断を分けるのは「注文工程のどこを置き換え、どこを人が担うか」を店舗側が決められるかどうかです。

テーブルサービス業態の注文工程は、次の5つに分解できます。②を人が担い、③④をモバイルに切り出すのが、接客品質を落とさない線引きです。⑤の会計は決済方式によってモバイルで完結する範囲が変わります。

人が担う(価値の源泉)モバイルに任せる一部をモバイルに(決済方式で異なる)

⑤の会計は、製品と運用によってモバイルで担える範囲が異なります。スマートフォン上で決済まで完結する事前決済(前払い)型と、注文だけをモバイルで受けて会計はレジで行う後払い型があり、後者では会計は従来どおり人が担います。事前決済型でも、クレジットカード決済はお客様がスマートフォンにカード情報を入力する手間があるため、現状ではモバイル決済だけで会計を回している店舗はまだ少数です。また、現金での支払いや領収書の発行はモバイルではできないため、どちらの型でもレジ側の対応が前提です。

②を含めて一括でデジタルに寄せると、店の提供価値そのものが薄くなります。逆に③④(と⑤のうち事前決済にできる部分)に絞って置き換えれば、②に使える時間はむしろ増えます。比較の出発点は「どの製品が高機能か」ではなく、「自店の②を守りながら③④と⑤の一部だけを切り出せる製品はどれか」という問いです。

2 お客様は「人を避けたい」わけではない — 2025年の消費者調査が示すこと

この章のポイント

お客様が避けたいのは接客ではなく待たされることです。利用したい理由の1位は「自分のタイミングで注文できる」(47.1%)。一方で51.7%は「分からないことを聞きたい」ので直接注文を好みます。注文はモバイル、相談は人がこの両方に応えます。

ホットペッパーグルメ外食総研の調査(2025年8月1日〜8日、首都圏・関西圏・東海圏の20〜69歳7,560人)から読み取れることは2点です(出典)。

第一に、自分のスマートフォンで注文する方式への意向だけが上昇していること。卓上の専用端末を使うテーブルトップオーダーは、利用意向が前回から3.3ポイント低下しました。

第二に、利用したい理由の1位が「自分の都合の良いタイミングでオーダーできる」(47.1%)だったこと。呼んでも来ない、目が合わない、待たされる。この体験を避けたいというのが、消費者側の主たる動機です。Rettyが2021年に実施した調査でも、注文時の困りごとの上位に「店員さんを呼んでも気づいてもらえないこと」が入っています(Retty)。

ただし、半数以上は「直接注文したい」と答えている

NEXERが2025年6月に、店内でスマホ注文を利用したことがある300名に聞いた調査では、「店員に直接注文する方が好き」が51.7%と半数を超えました(株式会社NEXERによる居抜きの神様のサポートを受けた調査)。

理由を読むと矛盾はありません。対面を選ぶ理由は「わからないことをすぐ聞けるから」、スマホを選ぶ理由は「呼ぶ手間が省ける」「追加注文のたびに待たなくていい」でした。つまりお客様が求めているのは次の2つです。

  • 注文を通すこと自体は、待たずに自分のタイミングでやりたい
  • わからないことは、その場で人に聞きたい

説明や相談が必要な場面は人が担い、注文を通す作業はモバイルに任せる。接客品質を落とさない導入設計とは、この線引きのことです。なお同じ調査では、改善してほしい点として「通信状況が悪いと利用できない」が34.7%挙がっており、回線の安定性はお客様側の不満でもあります。

調査に寄せられた利用者の声と、導入店舗の声を見る

スマホ注文を選んだ人の理由

  • 「忙しいとき店員が来るまで時間がかかることがあり、店員の負担を減らすためにもスマホ注文したい」(20代・女性)
  • 「呼んだりする手間が省けるから」(20代・女性)
  • 「追加注文など、何度も店員さんを呼ばなくて良いから」(30代・女性)

直接注文を選んだ人の理由

  • 「セットができるかできないか書いてない時に定員さんにすぐ聞けるのがストレスなくご飯を楽しめる」(20代・女性)
  • 「見づらかったり、聞きたいことがあるときに聞けないから」(20代・女性)
  • 「わからない事をすぐに聞けるので」(30代・男性)

導入店舗側の認識(当社ポスキューブの導入店インタビューからの引用です)

「お客様がスタッフを呼ばなくても、ご自身のタイミングで追加注文できる環境を整えたいと考えたことがきっかけです。特に店内が忙しい時間帯は、スタッフがすぐに注文を伺えない場合があります」
——幸運豚人(Tsui-teru! Porkman)代表取締役 鈴木様(導入事例

消費者の「呼ぶ手間が省けるから」と、店舗の「すぐに注文を伺えない場合があります」は、同じ場面を両側から見たものです。

仕組み・導入の流れ・費用の目安は、入門記事にまとめています。

関連記事モバイルオーダーとは?飲食店の導入の流れ・費用・メリットとデメリット

3 接客品質を落とさないための7つの比較軸

この章のポイント

7つの軸のうち、判断を最も分けるのは軸1 工程分離の自由度軸3 障害時の継続稼働です。どちらも「対応しています」という回答ではなく、設定単位と機能単位で確認します。

見るべき軸は7つに絞れます。上から順に、判断を分ける度合いが大きいものです。具体的にベンダーへ何を聞くかは、第6章の質問リストにまとめています。

軸1. 工程分離の自由度 —— 最優先の軸

コース料理は対面で案内し、単品やドリンクの追加はモバイルで受ける。この使い分けを、メニューごと・時間帯ごと・卓ごとに設定できるかを確認します。第2章の「聞きたいことは人に」「注文は待たずに」という両方の要望に応えられるかは、この柔軟さで決まります。一部の卓・一部のフロアだけで先行運用できるかも、ここに含まれます。

軸2. POS連携の精度と範囲

注文データが厨房とレジへリアルタイムに流れるか。ここが切れていると、モバイルオーダーの伝票を手作業でレジに再入力することになり、削減した工数が会計側に移動するだけです。「連携できます」の中身がAPI連携か、CSV取り込みか、同一ベンダーの一体型かで、運用負荷とトラブル時の切り分けやすさが変わります。

2027年4月の税率差に注意
2026年8月5日の臨時閣議決定により、2027年4月から飲食料品の消費税率が1%に引き下げられる方針です。外食は対象外の見通しのため、同じ店・同じメニューでも店内飲食と持ち帰りで税率が分かれます。注文画面で店内/持ち帰りの区分を取得し、POS・レシート・売上データまで一貫して流れるかを選定時に確認してください。詳しくは食料品消費税と飲食店への影響で解説しています。

軸3. 障害時の継続稼働

ピーク帯にシステムが止まると、注文の取りこぼしと会計遅延が同時に起きます。接客品質への影響が最も大きいリスクです。「クラウドなので安心です」という説明は、回線障害時の話には答えていません。

回線が切れたときに続く範囲と止まる範囲。店内サーバー型では、スタッフ端末からの注文・厨房指示・現金会計は続く。お客様のスマートフォンからの注文、キャッシュレス決済、本部への売上送信はインターネットを経由するため止まる。
図:回線障害時に続く範囲と止まる範囲。お客様のスマートフォンからの注文は店内サーバー型でも障害中は使えず、ハンディや紙メニューで受ける。ベンダーには「新規注文/厨房指示/現金会計/キャッシュレス会計」の4つがどちらの枠に入るかを書面で確認する。

店内にサーバーを置くローカル処理型・ハイブリッド型は、回線が切れてもスタッフ端末からの注文・厨房指示・現金会計を継続できる設計が可能です。ただし、お客様のスマートフォンからの注文はインターネットを経由するため、店内サーバー型でも回線障害中は使えないのが一般的で、その間はハンディや紙メニューで受ける併用運用に切り替えます。キャッシュレス決済も外部通信を伴うため、構成によって影響を受けます。次の4つについて、それぞれ「継続」「制限あり」「停止」のどれに該当するかを書面で確認してください。

機能回線障害時の挙動
モバイルからの新規注文受付継続 / 制限あり / 停止
厨房プリンタ・キッチンディスプレイへの指示継続 / 制限あり / 停止
会計(現金)継続 / 制限あり / 停止
会計(キャッシュレス)継続 / 制限あり / 停止

軸4. 対面注文との併用運用

高齢のお客様や団体客、外国人観光客など、モバイルオーダーを使わないケースは一定数あります。紙メニューやハンディ端末との併用を、特別対応ではなく通常運用として組み込めるかを確認します。

軸5. サポート体制と復旧の速さ

電話やメールの案内だけか、遠隔操作まで対応するか。金曜・土曜の夜に実際に担当者につながるかは運用上かなり重要です。対応時間と、問い合わせから一次回答までの時間を具体的な数字で確認してください。

軸6. 費用構造

初期費用・月額・決済手数料に加えて、見落とされやすいのが次の4つです。

  • 端末・ルーター等のハードウェア費
  • メニュー登録・撮影などの初期設定費
  • 卓数やメニュー数に伴う従量課金
  • 解約時の違約金・最低契約期間

軸7. 運用の手離れ

メニュー変更や価格改定を店舗側だけで完結できるか。季節メニューが多い業態ほど効きます。売り切れ設定がモバイル画面へ反映されるまでの速さも、注文ミスと案内の手間に直結します。

モバイルオーダーそのものの得失は、別の記事にまとめています。

関連記事【利用者急増!】飲食店でのモバイルオーダー導入のメリット・デメリットとは

4 タイプ別比較:モバイルオーダーは大きく3類型に分かれる

この章のポイント

接客品質を優先するなら、候補は①クラウド単体型か②POS一体型に絞れます。既存POSを当面変えないなら①、注文から会計までを一気通貫にして障害時も止めたくないなら②です。

個別サービス名での比較の前に、類型で候補を絞るほうが早く進みます。自店に近い1枚から読んでください。

① クラウド単体型モバイルオーダー専業
初期費用
低い(0〜数万円が中心)
POS連携
既存POSとの連携可否を要確認。連携不可なら手入力が発生
障害時
回線依存。オフラインで停止・制限が一般的
工程分離
製品差が大きい。時間帯切替は上位機能のことが多い
導入まで
速い(最短即日〜数日)
向いている店:既存POSを変えたくない/小規模/まず試したい
注意:会計側の二重入力が起きやすい
② POS一体型POS+オーダーを同一ベンダーが提供
初期費用
中〜高(POS込みのため)
POS連携
同一ベンダーのため設計上一体
障害時
ローカル処理型なら継続可能な設計あり
工程分離
メニュー・時間帯・決済方式の切替を持つものが多い
導入まで
中(POS入替を伴うため数週間)
向いている店:注文〜会計を一気通貫にしたい/障害停止を避けたい/多店舗
注意:POS入替の判断が同時に必要
③ テーブルトップ端末型卓上専用端末
初期費用
高い(端末台数分)
POS連携
一体型が多い
障害時
機種による
工程分離
端末が卓に固定されるため卓単位の使い分けは容易
導入まで
中〜遅(設置工事)
向いている店:卓数が多く回転の速い大箱・焼肉/しゃぶしゃぶ等
注意:端末コストと衛生管理、利用意向が低下傾向

接客品質を最優先に置く場合、判断を分けるのは①か②かです。既存POSを当面変えない前提なら①、注文から会計までの断絶をなくし障害時も止めたくないなら②が合理的です。

ポスキューブは②のPOS一体型に該当し、注文・厨房指示・会計を同一システム内で処理します。時間・曜日・祝祭日によるメニューの自動切替、卓単位でのメニュー出し分け、ランチは前払い・ディナーは後払いといった決済方式の切替、動画メニュー、アレルギー・リクエスト入力、LINEの友だち自動追加を備えています(機能一覧 / モバイルオーダー)。店舗内にサーバーを設置する構成のため、ネットワークが切断されてもハンディからの注文・調理指示・会計は継続できます。ただし、お客様のスマートフォンからのモバイルオーダーは回線が戻るまで使えないため、その間はハンディや紙メニューで受ける併用運用になります(poscubeが選ばれる理由)。

5 主要5サービスの実名比較(2026年9月8日確認)

店内型モバイルオーダーとして検討されることの多い5サービスを、各社公式サイト・公式マニュアルの記載のみを根拠に比較します。接客品質を落とさずに導入できるサービスを探しているなら、見る順番は次のとおりです。

  1. ネット障害時にPOS側の注文・調理指示・会計が継続すると明記しているのは、今回参照した範囲ではポスキューブのみでした。ただしポスキューブでも、お客様のスマートフォンからのモバイルオーダー自体は回線が戻るまで使えません。他社は「記載なし」であり、非対応という意味ではありません。
  2. 時間帯や卓でメニューを出し分ける機能は、参照した範囲で4社に記載がありました。時間帯・卓ともに自動と手動を選べるのはポスキューブで、スマレジは時間帯の自動切替(卓別は卓上端末のみ)、ユビレジはメニュー単位の販売時間設定と卓別のスタッフ操作、ダイニーは時間帯の自動切替を導入事例で確認しています。切り替わるきっかけが違います。
  3. 料金を公開しているのはスマレジ・Airレジ・ユビレジです。ポスキューブとダイニーは要問い合わせで、相見積もりのスピードで差が出ます。

表の記号は○=公式情報で対応を確認—=公開情報では確認できず(機能がないという意味ではありません)。根拠となる公式ページの記載は、表の下にあるサービス名の折りたたみで確認できます。

表1:接客品質に直結する機能

比較項目poscubeポスキューブダイニーdiniiスマレジ+ウェイターAirレジオーダーユビレジQRオーダー&決済
お客様のスマホでの注文フードビジネスプラン付帯
ネット障害時の継続稼働POS側の注文・調理指示・会計スマホからの注文は停止「ネットワークトラブル対応」の記載のみPOS側のみオーダー側は確認できず未接続時はエラー表示。紙伝票運用を案内POS側のみ制限あり
時間帯別メニューの自動切替導入事例で確認ハンディ・スマホ注文とも自動切替曜日×時間帯で商品表示を自動切替メニュー単位の販売時間設定
卓単位のメニュー出し分け自動・手動卓上端末は端末ごとに選択。スマホ注文は確認できず放題注文卓に放題メニュー表示。任意の出し分けは確認できずスタッフ操作
前払い・後払いの切替時間帯で自動食後のセルフ決済のみ後会計型と先会計型は別サービス後払いのクレカ決済のみ(Airペイ オンライン)後払い(食後決済)のみ
多言語対応自動翻訳日英中韓スマホ注文は英・中(繁)・西・韓。訳語を登録ブラウザ翻訳機械翻訳3言語+翻訳オプション
動画メニュー静止画のみ静止画のみ
アレルギー・要望の入力ハンディ側の注文メモスタッフのハンディで伝票メモ
LINE連携(友だち自動追加)LINE非利用者はブラウザ注文純正は記載なし。外部アプリで対応会員機能はリクルートID

→ 表は横にスクロールできます(比較項目の列は固定)

本比較表は各社が公開している情報のみを根拠に作成しています。「公開情報では確認できず」は機能の不在を意味するものではありません。また、掲載内容は2026年9月8日に各社公式サイトで再確認したものです。誤りがある場合は、公式情報を確認のうえ速やかに訂正します。

関連記事LINE連携対応の店内モバイルオーダー比較5選|友だちを増やす仕組みと配信コスト

表2:基本構成・サポート・費用

比較項目poscubeポスキューブダイニーdiniiスマレジ+ウェイターAirレジオーダーユビレジQRオーダー&決済
タイプPOS一体型モバイルオーダー起点の統合型POS一体型POS連携型Airレジとは別契約POSのオプション
前提となるPOS自社POSと一体自社プロダクト群に集約POS単体契約も可スマレジ本体が必要フードビジネスプランAirレジ/Airペイと連携ユビレジ+ハンディが必須プレミアムプラン
サポート対応時間平日9〜18時上位プランは364日9〜21時365日有人電話10〜23時、チャット10〜25時365日9〜22時電話は上位プラン年中無休電話9:30〜23:00メール平日10〜17時/電話平日10〜18時365日10〜22時は有償
障害時の復旧手段最短3分から遠隔操作「ネットワークトラブル対応」の記載手順は非公開SLA 稼働率99.95%保証周辺機器は公式ストア購入分に先出保証公式FAQに再接続手順解消しなければヘルプデスクステータスページ・障害情報ページ回線バックアップ・保守は有償
料金の公開要問合せ要問合せ公開公開公開セット価格。初期費用は金額非公開
導入までの期間最短10営業日約1ヶ月最短2週間〜約1ヶ月程度公式FAQプラン・店舗状況により異なる約1ヶ月+決済審査2週間〜1ヶ月

→ 表は横にスクロールできます(比較項目の列は固定)

本比較表は各社が公開している情報のみを根拠に作成しています。「公開情報では確認できず」は機能の不在を意味するものではありません。また、掲載内容は2026年9月8日に各社公式サイトで再確認したものです。誤りがある場合は、公式情報を確認のうえ速やかに訂正します。

根拠URLは記事末尾の出典一覧に掲載しています。

poscube(ポスキューブ)の根拠となる公式記載
  • ネット障害時:「ネットが切れても、オーダー・調理指示・会計の機能が継続」「※ネット切断時モバイルオーダーは使用できません」(poscubeが選ばれる理由)。FAQ「オフラインでも利用できますか?」の「通常通りご利用いただけます」はPOSレジ全般への回答
  • 時間帯別メニュー:ランチ・ディナーなど時間帯ごとにメニュー内容を自動で切替え。時間、曜日、祝祭日などでもメニュー切替可能
  • 卓単位の出し分け:通常メニューと飲み放題メニューの出し分けは、ある商品を注文すると自動で切り替わる設定や、QRコード自体を分けるやり方など複数あり。時間制の食べ飲み放題はQRコードはそのままに自動切替可能
  • 前払い・後払い:ランチタイムは前払い、ディナータイムは後払い。時間帯で自動切替
  • 多言語:モバイルオーダーは自動翻訳で多言語メニューに対応。POS側は利用言語切替(日・英)
  • アレルギー:メモ・アレルギー入力でお客様のリクエストやアレルギー情報を共有
  • LINE:注文時、お客様が自動でLINEの友だちに追加され販促配信可能
  • 料金:要問合せ。ハンディ・オーダーステーションは台数によって月額費用は変わらない
  • サポート:スタンダード 平日9:00〜18:00 / アドバンス 364日(元日除く)9:00〜21:00。最短3分から専門スタッフが遠隔操作で対応
  • 導入期間:最短10営業日
ダイニー(dinii)の根拠となる公式記載
  • ネット障害時:オフライン稼働の記載なし。「オーダー情報やキッチンプリンターへの出力にインターネット回線を使用するため、安定したWi-Fi環境(店舗用回線)の準備をお願いしております」(公式FAQ)。モバイルオーダーページのサポート欄に「万が一のネットワークトラブル対応」の項目あり(手順は非公開)
  • 時間帯別メニュー:公式コラム(2025年2月)に「時間帯に合わせて自動で切り替わる3種類のメニュー」を運用する導入店舗の事例あり。機能ページ上の仕様説明はなし
  • 卓単位の出し分け・前払い後払い・アレルギー入力:公開情報では確認できず。モバイル決済は食後のセルフ決済(現金払いも併用可)
  • 多言語:お客さまのスマートフォンの言語設定に合わせて、日本語・英語・中国語・韓国語に自動翻訳
  • 動画メニュー:全ての商品に写真や動画を入れることができる
  • LINE:注文時に二次元コードを読み込むことでLINE連携し自動で会員化(LINE友だちを自動獲得)。注文履歴などで絞ったセグメント配信が可能。LINEを使っていないお客様はWebブラウザから注文(友だち化はされない)
  • サポート:365日有人対応。電話10〜23時、チャット10〜25時(公式FAQ)。専任のカスタマーサクセス
  • 料金:プランにより異なり要見積(料金ページなし)。POSレジ単体での契約も可
  • 導入期間:申込から1ヶ月程度(公式FAQ)。公式トップでは「最短で約2週間〜1ヶ月程度で稼働可能」
スマレジ+ウェイターの根拠となる公式記載
  • ネット障害時:POSはオフライン状態でも販売可(公式FAQ)。オーダーエントリー(ウェイター)側のオフライン挙動は公開情報では確認できず。「店舗のインターネットは光回線をご用意ください」「Wi-Fi環境の構築はテーブルオーダー導入の必須条件」の記載あり
  • スマホ注文:【後会計】モバイルオーダーはフードビジネスプランに付帯(お客様のスマホから注文、会計はレジ)。【先会計】モバイルオーダーはアプリマーケット提供の別サービス(スマホで決済まで完結、プレミアムプラス以上、引換券モニター前提)。卓上端末型の「テーブルオーダー」も別途あり
  • 時間帯別メニュー:ハンディ(ウェイター)は「営業時間帯」の切替時刻で自動切替。モバイルオーダーはレイアウトの「スケジュール」機能で指定時間に自動切替。テーブルオーダーのメニューブック切替は手動
  • 卓単位の出し分け:テーブルオーダーは端末(卓)ごとに表示するメニューブックを選択可。モバイルオーダーの卓別出し分けは確認できず
  • 前払い・後払い:後会計型と先会計型が別サービスとして提供。同一店舗での時間帯自動切替は確認できず
  • 多言語:テーブルオーダーは英語表示。モバイルオーダーは英語・中国語(繁体字)・スペイン語・韓国語に対応(自動翻訳ではなく商品ごとに訳語を登録)
  • 動画メニュー:公式ヘルプの商品画像は静止画(JPG/PNG)のみで、動画の記載なし
  • アレルギー・要望:注文メモ機能で商品にコメント入力しキッチン伝票に印字(スタッフのハンディ側)。お客様側は選択式の「お好みオーダー」「トッピング」
  • LINE:純正のモバイルオーダー/テーブルオーダーにLINE連携の記載なし。店内LINE注文はアプリマーケットの外部アプリ(Yappli Mobile Order、QR Order など)で対応可
  • サポート:コールセンター(プレミアムプラス以上)365日9:00〜22:00。メールは全プラン平日9:00〜18:00。SLAとしてサーバー月間稼働率99.95%を保証(未達時は月額の10%返還、アプリは対象外)。先出センドバックは公式ストア購入のプリンター等に付く1年間のハード保証
  • 料金:POSはスタンダード¥0/フードビジネス¥15,400(税込・月・店舗)。テーブルオーダー¥440〜¥1,320(税込・月・台、iPad代別)。導入サポート¥88,000(税込)。周辺機器込みの初期費用は「おおよそ15万円前後が目安」(公式FAQ)
  • 導入期間:申込みから運用開始まで約1ヶ月程度が目安(公式FAQ)
Airレジ オーダーの根拠となる公式記載
  • タイプ:公式は「Airレジ・Airペイと連携」と表現。Airレジ オーダーはAirレジとは別契約のサービスで、注文内容がAirレジに自動連携される
  • ネット障害時:ネット未接続時はハンディ アプリに「サーバーに接続できません」が表示され、公式FAQは「業務に支障をきたす場合は、紙伝票を利用してください」と案内。オフラインでの注文継続機能の記載なし(Airレジ本体のオフラインモードとは別)
  • 障害時の対応:公式FAQにネットワーク機器の再接続手順(Wi-Fi・アクセスポイント・ONUの確認)を掲載。解消しない場合はヘルプデスクへ
  • スマホ注文:テーブルのQRコードまたはハンディに表示したQRコードを読み取って利用。アプリ不要(モバイルオーダー 店内版)
  • 時間帯別メニュー:「時間帯出し分け」機能で、曜日×時間帯(15分単位)に商品の表示/非表示を自動切替。祝日・祝前日の別設定も可、時間帯設定は最大20件
  • 卓単位:放題プランを注文した卓に「放題」タブ・放題専用メニューを表示。売り切れ・残りわずか表示あり。テーブルやエリアを指定した任意の出し分けは確認できず
  • 決済:モバイルオーダー店内版からのオンライン決済は食後に卓上でクレジットカード決済(Airペイ オンラインへの加入が必要)。前払い運用はAirレジ会計+キッチンモニター連携で対応。モバイルオーダー内で前払い/後払いを切り替える機能は確認できず
  • 多言語:ブラウザの翻訳機能でメニューを自動翻訳(Safari・Chrome)。店舗側で多言語メニューを登録する機能ではなく機械翻訳依存
  • 動画メニュー:商品には静止画(jpg/png/heic、5MB以内)と説明文300文字を登録可。動画の記載なし
  • アレルギー・要望:お客様がスマホから自由入力する欄は確認できず(選択できるのはバリエーション/トッピング)。スタッフがハンディで伝票メモ・注文メモを登録しキッチンモニターに表示することは可
  • LINE:記載なし。会員機能はリクルートID連携
  • サポート:年中無休(9:30〜23:00)のヘルプデスクが電話でサポート。導入時のセットアップも無料の電話・メールサポート
  • 料金:モバイルオーダー店内版+キッチンモニター 初期0円/月17,600円(税込・ハンディ1台分込み)、+キッチンプリンター 初期110,000円/月17,600円(税込)。追加ハンディ1台1,650円(税込・月)。店内版利用時も来店登録用にハンディ1台が必須
  • 導入期間:具体的な日数は非公開。「プラン・店舗状況・申込時期により異なる」とし、スケジュールは資料請求後に案内
ユビレジ QRオーダー&決済の根拠となる公式記載
  • ネット障害時(POS):オフラインでできること:会計登録/レシート印刷/カスタマーディスプレイ/現金有高の確認/日報印刷。できないこと:「売上を見る」機能/マスタ同期/終了した会計のアップロード(公式ヘルプ)
  • ネット障害時(QRオーダー):店内サーバー役のハンディ端末が常時稼働・接続していることが前提(公式マニュアル)。オフライン時の注文可否は明記なし。決済完了後に通信障害があると会計が自動終了しない場合がある(公式FAQ)
  • 時間帯別:メニュー単位で曜日・時間帯の「販売時間設定」が可能で、時間外は自動で注文不可(公式マニュアル)。メニューブック全体の時間帯自動切替の明記はなし。メニュー変更予約・一括更新機能あり
  • 卓単位:複数のメニューブック(ランチ、ディナー、飲み放題用など)を登録し、テーブルごとにスタッフがハンディで切替(手動)
  • 決済:食後にお客様のスマホで決済完結(オプション、導入は必須ではない)。クレジットカード5ブランド、コード決済5種(うち楽天ペイは公式ページ上「近日リリース予定」の表記)。決済機能は法人のみ対象。前払い(事前決済)の記載なし
  • 多言語:標準3言語(英・中・韓、管理画面で事前登録)+Google翻訳による200言語超の自動翻訳オプション(月¥1,000税抜)。お客様のスマホの言語設定を自動判別
  • 動画メニュー:記載なし(商品画像はJPG/PNG、説明文は全角120文字以内)
  • アレルギー・要望:サブメニュー・トッピングの選択肢設定は可。要望の自由入力は確認できず
  • LINE:確認できず(会計完了後に指定Webページへ自動転送する「ページ転送設定」はあり)
  • サポート:メール 平日10:00〜17:00(無料)、標準電話 平日10:00〜18:00(無料・プレミアムプラン契約者)、電話サポートプレミアム 365日10:00〜22:00(月2,000円税別)
  • 障害時:ステータスページで死活監視(メール/SMS通知登録可)、障害情報ページで復旧を告知。回線障害向けにバックアップ回線自動切替オプション「回線 Connect+」、機器障害向けにオンサイト保守(いずれも有償)
  • 料金:QRオーダー&決済プラン ¥15,000〜/月(税抜。ユビレジ+ハンディ+QRオーダーを含む)。QRオーダー単体オプションは月¥6,600(プレミアムプラン契約が前提)。初期導入費用あり(設置サポート・電話講習を含む、金額は非公開)。機器購入費は別
  • 導入期間:通常申込から約1ヶ月程度。決済機能を使う場合は決済代行会社の審査に別途2週間〜1ヶ月

表の読み方で注意すること

「—」が多いサービスは、性能が低いのではなく公式サイトの情報公開量が少ないだけかもしれません。今回もサービスごとに確認できた公式ページ数には2〜5ページの差があります。卓単位の出し分けも、ポスキューブは注文をトリガーにした自動型とQRコードを分ける手動型を選べる設計、ユビレジはスタッフがハンディで選ぶ設計で、優劣ではなく運用の型が違います。設定して手を離したい店には自動型、卓の状況を見て判断したい店にはスタッフ操作型が向きます。

この5サービスは店内型として検討されることが多いという理由で選んでいます。次章の質問リストは、ここに挙げていないサービスにもそのまま使えます。

poscube モバイルオーダー資料の表紙

資料ダウンロード(無料)比較表の「○」の中身を、資料で確認するposcubeのモバイルオーダー機能をまとめた資料です。時間帯別のメニュー切替、卓単位の出し分け、前払い・後払いの切替、障害時の稼働など、表で確認した項目の詳細を確認できます。モバイルオーダー資料をダウンロード(無料)

6 ベンダーに必ず聞くべき13の質問(コピーして使えるチェックリスト)

比較表を眺めるだけでなく、候補となるベンダーに同じ質問をして回答を見比べてください。機能の「ある・ない」では分からない、実際の運用での違いが見えてきます。

メニューや店舗運用
  1. Q1. メニューはカテゴリごとに、モバイルオーダーへ掲載する・しないを設定できますか。
  2. Q2. ランチとディナーなど、時間帯に合わせてメニューや決済方法(前払い/後払い)を自動で切り替えられますか。
  3. Q3. 卓ごとに異なるメニューを表示できますか。また、切り替えはスタッフが操作するのか、注文内容などに応じて自動で切り替わるのかも教えてください。
  4. Q4. まずは一部の卓やフロアだけで導入し、運用を試すことはできますか。
POSとの連携
  1. Q5. 現在利用している◯◯(POS名)とは、どのような方法で連携できますか(API/CSV/連携不可など)。
  2. Q6. モバイルオーダーで受けた注文は、会計まで再入力することなく連携できますか。
  3. Q7. 商品を売り切れにした場合、モバイルオーダーの画面にはどのくらいの時間で反映されますか。
ネットワーク障害が起きた場合
  1. Q8. インターネットに接続できなくなった場合、注文受付・厨房への指示・会計はそれぞれどうなりますか。継続できるものと、利用できなくなるものを教えてください。
  2. Q9. 過去1年間にどのくらい障害が発生しているか、また復旧までにかかる平均時間を教えてください。
導入後の運用・サポート
  1. Q10. メニュー変更や価格改定は店舗側で行えますか。ベンダーへの依頼が必要になる作業があれば、その範囲も教えてください。
  2. Q11. サポートを受けられる曜日・時間帯と、問い合わせから一次回答までのおおよその時間を教えてください。また、遠隔操作による復旧対応は可能ですか。
費用・契約
  1. Q12. 初期費用や月額料金、決済手数料以外にかかる費用はありますか。ハードウェア代、初期設定費、従量課金、更新費用なども含めて教えてください。
  2. Q13. 最低契約期間はありますか。また、契約期間の途中で解約した場合に費用が発生するかも教えてください。

7 業態別の使い分け早見表

この章のポイント

業態で変わるのは「何を置き換えるか」より「何を対面で残すか」です。高級店なら追加ドリンクだけをモバイルに、というように説明が必要か、繰り返し発生するかで工程を分けます。

同じ「モバイルオーダー導入」でも、業態によって最適な線引きは異なります。

業態置き換える工程対面で残す工程重視する比較軸
居酒屋・ダイニングバー追加注文全般(会計は決済方式による)初回のおすすめ提案、ドリンクの好みの聞き取り工程分離の自由度、障害時の継続稼働(金土のピーク)
焼肉・しゃぶしゃぶ追加注文(頻度が高い)焼き方・食べ方の説明、火の管理注文頻度に耐える動作の速さ、卓単位の運用
カフェ・ベーカリー注文・前払い会計商品の説明、テイクアウト受け渡し前払い対応、テイクアウト/イートイン区分の取得
高級店・コース主体追加ドリンクのみ(会計はレジで対応)コース説明、ペアリング提案、アレルギー確認メニュー単位の掲載切替、対面併用の標準化
ラーメン・定食(回転重視)注文・前払い会計ほぼなし(券売機的運用)導入スピード、待ち時間短縮効果
インバウンド比率が高い店注文、追加注文案内・見送り多言語対応の範囲(モバイル画面だけか、伝票・POS側もか)

→ 表は横にスクロールできます(比較項目の列は固定)

高級店・コース主体の業態では、「モバイルオーダーを入れるかどうか」ではなく「追加ドリンクだけ入れるかどうか」が現実的な検討の単位になります。実際にこの線引きで運用している店舗があります。

「通常の注文はスタッフが直接説明しながら対応し、飲み放題の追加注文はモバイルオーダーで受けるという形で使い分けています。コースの種類が多い店舗だからこそ、説明が必要な部分は人が対応し、繰り返し発生する追加注文はモバイルオーダーに任せることで、店舗に合った運用ができていますね」
——カステリーナ立川 マネージャー 久保様・店長 齋藤様(導入事例

同店では飲み放題対象商品の注文が月間約700回発生しており、この繰り返し発生する部分だけをモバイルに寄せています。「説明が必要か、繰り返し発生するか」で工程を分ける考え方は、業態を問わず応用できます。

関連記事【飲食店システム最新事情】高級店にも導入が広がるオーダーエントリー

8 費用の見方と、補助金との付き合い方

この章のポイント

月額ではなく注文から会計までを動かす毎月の総額で比べます。価格を公開している3社は月額1.5万〜1.8万円が目安。補助金はなくても回る資金計画を先に立てます。

費用は「月額いくらか」ではなく、注文から会計までを動かすのに毎月いくらかかるかで見てください。第5章の5サービスのうち、公式サイトに価格を掲載しているサービスの実額だけを並べます(2026年9月8日確認)。

サービス初期費用月額費用従量・オプション
Airレジ オーダーモバイルオーダー店内版0円(キッチンモニター利用時)/ 110,000円(キッチンプリンター利用時)17,600円(ハンディ1台まで)追加ハンディ1台 1,650円
スマレジ(POS)+ テーブルオーダー導入サポート 88,000円。周辺機器を含めた初期費用は「おおよそ15万円前後が目安」(公式FAQ)POS:スタンダード0円 / フードビジネス 15,400円(1店舗)テーブルオーダー 1台 440〜1,320円
ユビレジ QRオーダー&決済初期導入費用あり(設置サポート・電話講習を含む)。金額は非公開で要問い合わせ。機器購入費は別15,000円〜(税抜)。ユビレジ本体+ハンディ+QRオーダーを含むセット価格多言語自動翻訳オプション 月1,000円(税抜)
ポスキューブ / ダイニー公式サイト非公開(要問い合わせ・要見積)同左ポスキューブはハンディ・オーダーステーションの台数で月額が変わらないと明記

→ 表は横にスクロールできます(比較項目の列は固定)

本比較表は各社が公開している情報のみを根拠に作成しています。「公開情報では確認できず」は機能の不在を意味するものではありません。また、掲載内容は2026年9月8日に各社公式サイトで再確認したものです。誤りがある場合は、公式情報を確認のうえ速やかに訂正します。

税込・税抜の別は表内に記載しています。価格を公開している3サービスでは月額1.5万〜1.8万円程度が目安ですが、これは5サービスに限った数字で、市場全体の相場ではありません。見積もり時に確認するのは次の3点です。

  • 初月に支払う総額。初期費用の構造がサービスごとに大きく異なるため
  • 注文〜会計の総保有コスト。POS一体型はPOS本体の入替費用が加わる。既存POSと連携できず手入力が残ると、人件費として毎月コストが発生し続ける
  • 決済手数料の料率。前払い運用では売上に直結する(第6章の質問12)

補助金は「使えたら助かる」程度に見ておく

POSレジやモバイルオーダーの導入では、中小企業デジタル化・AI導入支援事業(デジタル化・AI導入補助金)などを利用できる場合があります。ただし申請すれば必ず採択されるわけではないため、補助金がなくても導入できる資金計画を先に立ててください。また、同じサービスでもすべてのプランが補助対象になるとは限りません。商談では「どのプランが、どの枠の登録ITツールとして申請できるのか」まで確認しておくと認識違いを防げます。

制度の詳細と申請手順は、別の記事にまとめています。

関連記事【2026年最新】飲食店向け「デジタル化・AI導入補助金」完全ガイド

9 導入効果を自店の数字で試算する

この章のポイント

目安の数字を借りず、ピーク帯2時間を自店で実測します。試算より先に決めるのは、生まれた時間を人件費削減に使うか、接客に使うかです。

注文受付にかかる時間は、業態や卓数、スタッフの慣れで大きく変わります。「1組あたり2〜3分」といった目安をそのまま使うより、自店で一度測るのが確実です。金曜または土曜のピーク帯2時間、ホールスタッフ1名がストップウォッチとメモで記録すれば足ります。

記録項目記入欄
A. 対応組数___ 組
B. 初回注文の受付にかかった時間(合計)___ 分
C. 追加注文の受付にかかった時間(合計)___ 分
D. お客様に呼ばれてから到着までの待ち時間(合計)___ 分
E. 会計対応にかかった時間(合計)___ 分

測った数字を注文受付・会計の人件費シミュレーター(登録不要)に入れると、置き換えられる作業時間と人件費、回収期間の目安が出ます。紙メニューや現金会計を併用する分は置き換わらないので、削減率は控えめに設定してください。

試算より先に決めておきたいのが、生まれた時間を何に使うかです。人件費削減に使うなら効果は時給換算で測れます。接客に使うなら、客単価(ドリンク・デザートの1組あたり注文点数)、追加注文の発生率、回転率、口コミの接客評価を導入前後で比べてください。ここを決めずに全面導入すると、「注文が楽になっただけで売上も接客も変わらない」という結果になりがちです。

10 8週間で進める段階的導入ロードマップ

いきなり全店・全席で導入するのではなく、次の順序で進めることをおすすめします。第2週を飛ばして全面導入すると、「注文が楽になっただけで売上も接客も変わらない」という結果になりがちです。

  1. 第1週ピーク帯2時間の注文工数を実測する(第9章のフォーマット)完了の目安:A〜Eの数字が埋まっている
  2. 第2週 ― 飛ばさない削減時間を人件費削減・接客強化のどちらに使うか決める完了の目安:数値目標が1つ以上決まっている
  3. 第3週候補3〜5社に第6章の13の質問を送る完了の目安:全社から回答が届いている
  4. 第4週回答を比較し、2社に絞って商談・デモ完了の目安:オフライン時の挙動が機能ごとに確認できている
  5. 第5週補助金の適用可否を確認し、使えない場合の資金計画も用意する完了の目安:補助金なしでも導入できるか判断ができている
  6. 第6〜7週1店舗・一部の卓で試験導入し、メニューも絞って始める完了の目安:スタッフ2名以上が操作を説明できる
  7. 第8週客単価・追加注文率・回転率・スタッフとお客様の声を集計する完了の目安:導入前後を比較できる状態になっている
  8. 以降対面とモバイルの役割を整理し、導入範囲を広げる完了の目安:拡大する条件が決まっている

試験導入の期間中は、スタッフの声も集めてください。現場が使いにくいと感じている点は、お客様も同じように感じている可能性が高い項目です。

11 まとめ

接客品質を軸にする場合、注目すべきは機能の多さではなく、「何を置き換え、何を対面で残すか」を店舗側が決められる自由度です。判断の順序は次のとおりです。

  1. 自店の注文工程を5つに分解し、価値の源泉になっている工程を特定する
  2. ピーク帯2時間の工数を実測し、削減時間の振り向け先を先に決める
  3. 3類型のどれが自店に合うかで候補を絞る
  4. 同じ13の質問を候補のベンダーに投げ、内容を比較する
  5. 一部の卓で2週間試し、数字とスタッフの声で判断する

お客様がセルフオーダーに求めているのは、接客の削減ではなく「待たされないこと」でした。この前提に立てば、モバイルオーダーは接客に使う時間を確保するための手段になります。ポスキューブでも、導入前の工数試算の段階からご相談を承っています。

自店に合うモバイルオーダーを検討している方へ

まずは資料で機能と導入の流れを確認できます。業態や残したい接客に合わせた個別のご相談も無料で承っています。

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12 よくある質問

Q. モバイルオーダーを導入すると、接客品質は下がりますか

A. 導入の設計次第です。コース説明やおすすめの提案といった価値の源泉になる工程を対面に残し、追加注文と、事前決済にできる会計だけをモバイルに置き換えれば、接客に使える時間はむしろ増えます。メニューをカテゴリ単位・時間帯・卓ごとに出し分けられ、紙メニューやハンディと併用できるサービスを選んでください。調査でも、セルフオーダーを利用したい理由の1位は「自分の都合の良いタイミングでオーダーできる」(47.1%)で、お客様が避けたいのは待たされることです。

関連記事LINEでつながりたくないお客様にどう向き合うか

Q. コース料理がメインの業態でも使えますか

A. 使えます。ただし全メニューを載せるのではなく、追加ドリンクだけをモバイルに切り出す運用が現実的です。コースの提供中におかわりを頼みたいのに担当者が来ない、という状況は接客品質の毀損そのものです。メニューをカテゴリ単位で掲載切替できる製品を選んでください。

Q. 高齢のお客様が多い店舗でも導入できますか

A. 紙メニューを標準として残し、QRコードは「使いたい方だけが使う」選択肢として提示してください。声かけも「QRコードからご注文ください」ではなく「お呼びいただいても、QRコードからでも承ります」に変えるだけで抵抗は下がります。導入店では、最初の1回だけスタッフが横について一緒に操作する対応をとっています(焼肉富士の事例)。

Q. ネット障害時にモバイルオーダーが止まるとどうなりますか

A. 注文の取りこぼしと会計遅延が同時に起きます。回線切断時の挙動は製品によって異なり、公式サイトに明記されていないことも多いため、「新規注文」「厨房への指示」「現金会計」「キャッシュレス会計」の4つについて、継続するのか停止するのかを書面で確認してください。店内にサーバーを置くローカル処理型なら、スタッフ端末からの注文・厨房指示・現金会計を継続できる設計が可能です。お客様のスマートフォンからの注文は回線が戻るまで使えないため、その間はハンディや紙メニューで受けます。

Q. 導入費用はどれくらいかかりますか。補助金は使えますか

A. 本記事で比較した5サービスのうち価格を公開しているのは3つで、月額1.5万〜1.8万円程度です。初期費用は構成によって0円から11万円に周辺機器代が加わる水準です。POS一体型はPOS本体の費用も加わるため、総保有コストで比較してください。補助金は中小企業デジタル化・AI導入支援事業などが使える場合がありますが、採択は保証されないため、補助金なしで回る資金計画を先に立ててください。

Q. テイクアウトと店内飲食で税率が違う場合、どう対応すればよいですか

A. 注文画面のどの時点で「店内/持ち帰り」の区分を取得し、POS・レシート・売上データまで一貫して流れるかを選定段階で確認してください。2026年8月5日の臨時閣議決定により、2027年4月から飲食料品は1%、外食は据え置きという税率差が生まれる方向です。区分が曖昧なまま運用すると、レシート表示と提供形態が食い違い、会計処理で手戻りが発生します。詳しくは食料品消費税と飲食店への影響をご覧ください。


執筆者プロフィール
清水 隼人(しみず はやと)
清水隼人プロフィール画像フードテックライター / 元飲食店経営者
都内で複数の飲食店を7年間経営。経営者として店舗運営の現場にも立ち、厨房のオペレーション設計・スタッフ教育・繁忙期のシフト管理まで一貫して担当。経営時代に感じた「現場の勘」とテクノロジーの接続への関心から、現在はフードテック・レストランDX事情を追うライターとしても活動している。

 

出典

本記事の比較表・数値は、以下の情報にもとづいています。2026年9月2日時点の確認結果で、2026年9月8日に各社公式サイト・公式ヘルプで再確認し、表と根拠の記載を更新しました。仕様・料金は改定されるため、検討時には最新の公式情報をご確認ください。

・ホットペッパーグルメ外食総研「人のサービスへのこだわり」: https://www.hotpepper.jp/ggs/research/article/column/20250924
・リクルート ニュースリリース(2024年7月22日): https://www.recruit.co.jp/newsroom/pressrelease/2024/0722_14591.html
・Retty「飲食店の注文時に感じる課題アンケート」: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000119.000004025.html
・株式会社NEXERによる居抜きの神様のサポートを受けた調査: https://godproperty.jp/news/newstrend/16776/
・中小企業デジタル化・AI導入支援事業 スマートレジ導入支援:https://it-shien.smrj.go.jp/smartregistersystem/
・時事通信:https://www.jiji.com/jc/article?k=2026080500718&g=pol
・日本経済新聞 https://www.nikkei.com/article/DGKKZO97834660Z20C26A7BZ0000/

第8章の価格は、各社公式ページ(料金プラン/プラン選びガイド/よくあるご質問)の記載にもとづきます。市場全体の相場としては提示していません。

・poscube(ポスキューブ)
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