飲食店に欠かせないものの一つに、メニュー表があります。興味をそそられ思わず注文してしまうというものもあれば、逆に何が書いてあるのかよく分からず、戸惑ってしまったという経験もあるのではないでしょうか?
また、店舗運営をする側から言えば、オシャレで分かりやすいメニューを作りたくても、予算的にきびしいという事情もあるでしょう。
しかし今は、スマホさえあればオシャレなメニューを作成することができます。ここでは、デザイン料無料でデザイナー顔負けのメニュー表を作成する方法をお伝えします。

 

オシャレなメニューを気軽に作れる

メニュー表とはお店の顔であり、写真の有無に関わらず商品に対する期待感を増し、売上アップに貢献するものです。

しかし飲食店の中には、グランドメニューはデザイナーによってオシャレに作られているのに、季節によって変わるシーズンメニューはいかにも素人が作りましたと言わんばかりの残念なメニュー表になっているケースを見かけます。当然注文は入らず、思ったような売上アップ効果はできません。

こう聞くとメニュー表づくりは、やはりデザイナーに任せるしかないのかと思いがちですが、今は無料でメニュー表を作ることが可能。しかも、デザイナーが作るのと同じレベルで作ることができます

使用するのはパソコンやスマホ。特にスマホのアプリを使えば、撮影した写真をそのまま使えるので非常に便利です。

メニュー表デザインのポイント

まずは、売上アップに直結するメニュー表作成のポイントを整理しましょう。

メニュー表はただ文字を羅列すればいいというものではありません。メニューの魅力を想起させ、ぜひ一度頼んでみたいと思わせることが重要です。そのためにはおすすめ具合の強弱やストーリーを見せることが大切です。

適切なメニュー表のタイプを決める

メニューが多いのに無理に1枚のメニュー表に収めると、ごちゃごちゃしてどこを見ればよいのか分からなくなります。逆にブックタイプにしたことで、注文しよう思ったときにたのみたいジャンルの商品を見つけられないこともあります。どちらがよいのか分からなければ、同じ業態の店を参考にするとよいでしょう。

また、フォント選びも重要。よく見かけるワードの標準フォント(MS明朝など)は細いフォントのためアピール力はありません。かといって、毛筆フォントを使うと読みにくくなってしまうものもあります。これは実際にいろいろなタイプを作って印刷し、見比べるようにします。

さらに、40代以上のお客がターゲットの店では、老眼で小さな文字が見えにくくなっているので配慮します。読みにくいメニューはチャンスロスに直結するので、注意してください。

おすすめの商品は「品よく」目立たせる

メニューの中で特におすすめしたい品は、目立たせることが重要です。しかし、メニュー表の文字や装飾に色をつけすぎると美味しそうに見えず、頼む気が失せてしまいます。売りたいのは食べ物なわけですから、おいしく見せつつ、品よく目立たせる必要があります。

たとえば、魅力的な写真を使ったり、PRコメントを有効に使ったりして、品よく目立たせましょう。

目線の動きを意識する

店のメニューは、いろいろなジャンルに分かれていることが多いもの。それをわかりやすく配置することが、注文のしやすさにつながります。

目線は、左上から右下に向かって動きます(縦書きは右上から左下へ)。また、ブックタイプの場合、1ページ目が最も目立ちます。コース料理のようにオーダーに順番が決まっている場合以外は、もっとも目立つところにウリとなる商品を配置するのが基本となります。

とても基本的なこと

ですが、意外にできていないメニュー表を多く見かけます。たとえば居酒屋で、安いジャンルのものから並べているなど。これは客単価を下げてしまうので、注意してください。

読みにくいメニュー名はルビをふる

フランス料理の店に入り、メニューを見ると横文字ばかりで注文できなかったという話を聞いたことがあるでしょう。また、焼酎の名前が読めずあきらめるといった人も多くいます。「何と読むのですか?」と聞くことを苦手とする人は多いもの。読みにくいものはルビをふっておくのが基本です。

コースメニューやセットメニューは注文しやすい工夫を

セットメニューには何が付いているのかが分かりにくいことがあります。こうなると、「ライスですか、パンですか?」「スープはつけますか?」「ドリンク付きのセットにしますか?」と確認することが多くなり、スタッフの負担も増えます。お客にとっても質問攻めは楽しくありません。

どんなに分かりやすいメニューを作っても、説明しなければならないお客はいますが、できるだけ親切なメニューを作ることでこの負担を減らすことは可能です。また、お客の側からしても、内容が分かれば安心してセットを頼むことができます。

これについては、アルバイトの意見を聞いたりして、工夫を重ねてください。

価格表示は分かりやすく書く

飲食店経営者の中には、価格を大きく書くと品がなくなると言って、分かりやすく表示しないケースがあります。その結果、セットにすると割引になるのに、利用すれるお客が増えず、客単価が伸びません。

安さをアピールしない店舗でも、価格は適度な大きさで、わかりやすく表示してください。品位を失わないことと、価格を分かりやすく表示しないことはイコールではありません。基本となることなので間違えないようにしてください


無料でメニュー表を作る方法

メニュー表作成のポイントがわかったところで、無料でメニュー表を作る方法をお伝えします。

「パソコンは得意でなくて」と苦手意識を持っている人がいますが、スマホで写真加工する感覚でメニューを作る方法も普及しています。操作説明を読まなくても、直感的に作業ができるのが今のアプリの基本。まずは試してみるのがよいかもしれません。

メニュー表づくりをプロに頼もうと思えば、写真を用意し文言を用意し、デザインを依頼し、確認をし、印刷しと、どうしても多くの手間と時間がかかってしまいます。しかし自作するとなれば、休憩時間に作って、そのままプリントアウトすることも可能。 プリンターがなければコンビニで簡単にプリントアウトできるので、まずは試してみてください。

断然使いやすい、おすすめサイト5選

Canva

https://www.canva.com/

メニューはもちろんチラシやポスターを作ったり、ウェブサイトに必要なバナーやロゴなども作れます。多少の制約はあるものの、ほとんどの機能を無料で使うことが可能。クラウド上に保存するのでダウンロードの必要がありません。しかも、細かな作業はパソコンでやり、写真はスマホでなどと得意な作業をわけられるのもおすすめのポイントです。

「メニュー」と検索すると、1907点のテンプレートが表示されました(2021年3月25日現在)。

MenuExpress

https://menuexpress.jp/

飲食店のメニュー作成に特化したスマホ用アプリ。クラウド上に保存するのでテンプレートをダウンロードする必要はありません。季節商品などに使いやすい1品だけのメニューなどインパクト重視のものを作るときに便利です。スマホで作ったとは思えないクオリティの高さが何よりの特徴。テンプレートは業態ごとに選べます。スマホを使って写真を撮影し、そのままメニュー化できるのも便利なポイント。

FOODS CHANNEL

https://www.foods-ch.com/yakudachi/menu_drink/

食に関するさまざまな情報をWEBで伝える「FOODS CHANNEL」のサービスのひとつ。ドリンク用のメニューテンプレートがダウンロードできるほか、会員登録(無料)をすれば、季節限定メニューやグランドメニュー、ポスターのテンプレートがダウンロードできます。
テンプレートはエクセルで作成されており、文字や価格はテキストボックスに貼り付けるので、比較的簡単に作業できます。

おしながき職人

https://menu39.com/

テンプレートをダウンロードし、ワードでメニューが作れるほか、JPGで地模様だけを印刷し手書き用のメニューとして使うことも可能です。

和柄と中華用の柄が多い印象ですが、実用性が高いデザインが特徴。店名や基本項目のみワードで入れてプリントアウトしておき、手書きで情報を書き足すなど、用途に合わせて活用できます。

 

素材工場

https://sozaikoujou.com/

テンプレートをダウンロードして使用。多くはパワーポイントで操作するようになっています。写真と文字のバランスがよく、シンプルで見やすいデザインが多い印象。写真の使い方次第で和洋中と使い分けられそうです。

モバイルセルフオーダーならメニュー表の作成は不要

最近注目を浴びているモバイルセルフオーダー。お客自身のスマホで注文ができるため、店舗の初期投資が少なくて済み、お客も衛生面から安心できるとして急速に活用が進んでいます。

少し前までは、「お客がスムーズに使えるのか?」と普及に懐疑的な見方をする飲食店もありました。しかし、Uberなどのデリバリーシステムが普及したことで、スマホでオーダーする機会が増え、抵抗なく活用できる人が増えています。実際に飲食店チェーンでも活用が広がっており、くら寿司やマクドナルド、松屋でも導入されています。

このシステムを使う店側のメリットは数々ありますが、そのひとつにメニュー表を作る必要がないことがあげられます。料理のアピールをしたり、セット内容を選んだりといったことまで考えられているので、スタッフが対応するよりも効率的にオーダーが可能。お客側もマイペースに注文ができますし、追加注文の機会ロスを減らすこともできますので、これからますます普及が進むと考えられます

【最新の飲食店向けモバイルセルフオーダーはこちら

まとめ

飲食店に欠かせないメニュー表。店舗側としてはおすすめの商品を効果的に知らせたい思いがありながら、プロに頼むのはコスト面で不安があったのではないでしょうか。しかし今は、アプリを使えば、無料でオシャレなメニュー表を作れるようになっています。

アプリ内のテンプレートはプロのデザイナーが作っているため、クオリティが高いのが秀逸な点。また、モバイルセルフオーダーならメニュー表を作る必要もありません。大きな転換期を迎えていると言われる飲食店ですが、さまざまな変化を賢く取り入れることで、売上拡大を狙っていきましょう。

 

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