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【利用者急増!】飲食店でのモバイルオーダー導入のメリット・デメリットとは

モバイルオーダーが飲食店に導入され、あちこちで見かけるようになりました。一方で、導入に興味を持ちながら、「まだ早いのでは?」と一歩が踏み出せない店舗もあるようです。
店舗にとってはもちろん、お客にとってもメリットが多いモバイルオーダー。最近の傾向とメリット・デメリット、導入に向けた注意点を探っていきます。

モバイルオーダーとは?

最近急増しているセルフオーダーシステム。簡単にいえば、飲食店や小売店の注文をデジタル機器を使ってお客自身でできるシステムです。POSシステムが普及したことで、個人店でも導入できるようになりました

セルフオーダーの手法は2つに大別され、呼び方もさまざまです。この記事では、ファミリーレストランチェーンでよく見られる、店舗側が設置したタブレットなどの専用端末を使って注文する方法を「テーブルトップオーダー」。お客自身のスマホを使って注文する方法を「モバイルオーダー」とします。

モバイルオーダーは、テーブルなどに設置されたQRコードを読ませたり、LINEを経由させたり、専用アプリを使うものなどがあります。

モバイルオーダーは2人に1人が利用経験あり

モバイルオーダーはどれくらい普及しているのでしょうか?

これについて、株式会社リクルートのホットペッパーグルメ外食総研が2024 年 7 月に興味深いデータを発表しています。

なんと、外食店でのテーブルトップオーダーの利用経験率は 78.9%。店内でモバイルオーダー(調査の中ではセルフオーダーと呼称)を利用したことがある人は 57.1%となっています。

若年層ほど利用経験率が高く、20 代女性の利用経験率は80.9%。ほとんどの人が利用したことがあると回答したのです。最も低かったのは60 代女性ですが、この層でも利用経験率は37.3%。約4割の人が利用したという結果になっています。

同じ調査は2021年にも行われており、モバイルオーダーの利用経験率は 2021 年時は26.0%でした。つまりわずか3年の間に、およそ 4 人に 1 人から、 2 人に 1 人に増加したわけで、急激に導入が進んだことがわかります

飲食店オーナーに話を聞くと、「テーブルトップオーダーやモバイルオーダーはまだ早い」という人も多いのですが、実際には想像以上に広がっていると言えます。

飲食店がモバイルオーダーを導入する5つのメリット

では、モバイルオーダーを導入することで、飲食店にどのようなメリットがあるのでしょうか?

ここでは業務効率化・売上向上・顧客満足度向上に関する5つに絞って解説します。

1. 業務効率の向上・人手不足の解消

近年の経営上の大きな問題となっているのが人件費の高騰です。時給を上げられない飲食店は、同時に人手不足でもあるわけですが、この2つの問題にアプローチするのがモバイルオーダーです。

モバイルオーダーを導入すれば、注文業務に割く時間が大幅に減少します。スタッフの手が空き、配膳や調理に割く時間を増やせるのです。これにより少人数での運営が可能となります

また、店舗運営で時間がかかるのが注文ミスへの対応です。忙しくなると聞き間違いや入力ミスが発生し、その対応に時間が必要となります。その点、お客に注文を入力してもらうことでミスの頻度は下がります。これも少人数運営の大きなポイントです。

2.イニシャルコストとランニングコストが抑えられる

テーブルトップオーダーの導入は、各テーブルに設置するタブレットを用意する必要があります。充電切れを考えると、テーブルの数以上に用意しなければなりません。1台の価格は比較的安くても、まとめると大きな金額になるのは当然です。

また、機器類はメンテナンスが必要です。同時期に購入した機器類は同じタイミングで故障することも多く、これにも費用がかかります。

その点、モバイルオーダーであれば、タブレットの購入もメンテナンスも必要ありません。これは大きなメリットと言えるでしょう。

3. 売上アップ・客単価向上

少ないスタッフで運営していると、お客が追加注文をしたくてもできないケースがでてきます。また最近の傾向として、大きな声でスタッフを呼ぶことに抵抗を感じる人も増えているようです。こうなるとチャンスロスが増えることになります。

その点、モバイルオーダーを導入することで追加注文がしやすい環境となり、客単価アップが期待できます。

また、おすすめメニューの提案なども表示でき、説明を簡略化できます。セットメニューや期間限定メニューを注文してもらいやすくなりますし、品切れの表示が簡単なのもメリットでしょう

4. 顧客満足度の向上

最近は、セルフオーダーのシステムがある店舗を好んで利用するお客も増えています。理由はスタッフを呼ばなくても注文でき、ストレスフリーだから。急ぎたい人はもちろん、自分のペースで注文したい人が、ゆっくりメニューを選べるという理由もあります。

また、新型コロナ以降、スタッフが近くに来て注文を聞くことに抵抗感を覚える人も多くなっています。その点でもモバイルオーダーは優れています。ちなみに、衛生面に敏感な人は、誰が触れたか分からないタブレットを利用するテーブルトップオーダーにも抵抗がある人もいるようです。

さらに、インバウンド対応の面でもメリットがあります。多言語のメニューを印刷して用意するには、パソコンなどでデータを作る必要があります。打ち間違いが発生しやすいだけでなく、そもそもフォントがないこともあり、なかなか対応できません。その点、モバイルオーダーなら多言語対応が可能。これ以上ないインバウンド対策になります

5. データ活用によるマーケティング強化

費用対効果の高いマーケティングにはデータが欠かせません。モバイルオーダーを導入すれば、注文データの分析ができるので、人気メニューや売れ筋を把握し、メニュー改善に活用できます。

また、注文履歴をもとに、クーポンやリコメンドを提供できるなど、パーソナライズした販促も可能になります。これらを上手く活用すれば、来店頻度をアップさせることも可能です。特に、LINE連携のオーダーシステムであれば、クーポンを発行したり、新商品のお知らせを届けるなど、より効果の高いマーケティングが可能になります。

飲食店がモバイルオーダーを導入するデメリット

続いてはデメリットです。こちらは適切な対策についてもお伝えします。

1. 導入コストがかかる

モバイルオーダーは客席に設置するタブレットの購入の必要がないとはいえ、システムの導入費用が必要です。例えば、POSレジシステムの入れ替えやキッチン内で注文を表示させるタブレットなどです。

ただしこれは、必要なコストとも言えます。少人数での効率的なオペレーションを実現し、マーケティングに必要なデータも収拾できるとなれば、費用対効果は高くなるからです

2. お客の利用ハードルがある

お客の中には機械操作が苦手という人がいます。例えば、高齢者やデジタル機器に不慣れな人などは操作に戸惑う可能性があり、そのまま放置すれば客離れにつながります。これを防ぐには、スタッフがお客に注意を払い、操作方法の案内やサポートをする必要があります。

また、根本的に対面接客を好むお客もいます。デジタル注文のドライさを嫌がり、店員と会話しながら注文したいと考える人です。特に高級店や常連客の多い店舗では、接客の質を落とさない工夫が必要となります

3. トラブル発生時の対応が必要

ネットワーク障害や端末の不具合で注文ができなくなるなど、システム障害が発生するとオペレーションが滞る可能性があります。昨年はシステムトラブルにより、マクドナルドの複数の店舗が一斉休業した事例があります。

このリスクを避けるには、システムダウン時の対応や、紙の伝票などを使ったオーダー方法をマニュアル化し、準備しておく必要があります

また、お客の操作ミスで、誤った注文が送信されるケースや注文が確定されないミスが増える可能性もあります。このようなときはスタッフが介入し、スムーズな対応ができるようにしておきます。

4. 客単価が低くなる可能性

店舗のタイプや接客スタイルによりますが、追加オーダーをしてもらうには、スタッフの声かけが重要なことが多くあります。このような場合、モバイルオーダーを導入することで追加が入りにくくなり、客単価が上がらないことが考えられます。

これを避けるためには、お客様向けに表示するメニューに写真・動画を利用した商品説明を活用するほか、スタッフがこれまでと変わらずよりよいタイミングで声をかけ、お客の手をわずらわすことなく追加オーダーを聞けるようにすることで問題は解消されるでしょう。

飲食店がモバイルオーダーを導入するときの注意点

モバイルオーダーは業務効率化・売上向上・人手不足解消など多くのメリットがある一方、導入や運用の仕方によっては、思ったような効果がでないこともあります。スムーズな導入・運用のためには、次の点に注意してください。

1. 自店舗に適したシステムを選ぶ

モバイルオーダーはPOSシステムを介するものがほとんどです。何が必要かは業態や客層によって違ってきます。まずは自店が求めることを明確にし、それにあったシステムを選定するようにしてください

具体的には、キッチンとの連携やオーダーエントリーシステム、決済システムの必要性などです。

また、ランニングコストを考慮する必要もあります。月額利用料や決済手数料など、導入後の運用コストを試算し、その範囲を超えないようにしてください。

2. お客の使いやすさが最優先

どんなに店舗側にとって使いやすいシステムでも、お客が使いにくいのでは意味がありません。特にお客は使い方の説明を受けるわけではないので、直感的な操作ができるUI/UXを選ぶようにします。はじめての人でも迷わず操作できるシンプルな画面設計はもちろん、年齢が高めのお客がいるなら文字サイズやボタンの大きさ、特に「注文確定」ボタンの強調などに配慮が必要です。

また、スタッフの声かけがない分、「人気メニュー」や「おすすめ」表示を工夫する必要もあります。より効果的に表示されるものや、時間指定をしておけば自動的に表示するものなど、用途に合わせて選びます

インバウンド対策として多言語対応を導入するなら、英語・中国語・韓国語など、いくつの言語が必要かを考え、対応可能なものを選んでください。

3. スタッフの役割を明確にする

モバイルオーダーを導入すれば、接客をしなくてよいというものではありません。あくまでも、スタッフを減らすための道具です。この点を誤解することがないよう、スタッフの意識改革が必要です。

例えば、常にスタッフはお客の視界に一人はいるようにするとか、手が空いたり戸惑っているお客をみつけたら,「お困りごとはありませんか?」と声かけを行うなどです。

また、オーダーミス時の対応フローを決めておきます。お客の誤操作による注文ミスは、発生するものとして対応策を明確にしておきます。「お客さんの操作ミスなのでキャンセルできません」という態度は絶対にやってはいけません

オーダーミスの可能性があるなと感じたら、作りはじめる前に確認に行くことや、持っていった後にミスが発覚した場合のキャンセル対応についてルールを明確にし、スムーズに対応できるようにしておきます。

4. システムトラブル時の対応策を準備する

デメリットの項目でも伝えましたが、ネットワーク障害やシステムエラーが発生する可能性があります。まずはそれを避けるために、Wi-Fi環境を安定させ、通信不良で注文ができないトラブルを防ぐことが必要です。

また、システムトラブル発生時にすぐに対応できるよう、スタッフ向けマニュアルを用意し、ちょっとしたトラブルであれば素早く対応できるようにしておきます。

その上で、システムが使えなくなったときの最終手段として手書き用のオーダー票や電卓を準備しておくことや、対応方法をマニュアル化しておくことも必要でしょう

また、QRコードの読み取り精度を定期的に確認するなど、日頃の細かな対応も忘れずに行っておきます。

5. 効果測定と改善を継続する

POSレジやモバイルオーダーを導入したら、データを活用してマーケティングに役立てたり、経営改善に役立てます。

「どのメニューがよく注文されるか?」「オーダーミスやキャンセルが多いメニューは何か?」「モバイルオーダーを導入したことで回転率や売上にどのような変化があったか?」など分析すべき内容は多岐に渡るはずです

また、スタッフから「操作が分かりにくい」「メニューが探しづらい」などのお客の声を聞いたら、迅速に対応する必要があります。

まとめ:適切な準備と運用でセルフオーダーの効果を最大化!

お客自身のモバイル機器を使っての注文経験者は確実に増えています。マイペースに注文できるこのオーダー方法はお客にも好評な部分も多く、店舗側のメリットに関しては非常に多いのが特徴です。

モバイルオーダーの効果を最大限に享受するには、単に導入するだけでなく、店舗運営全体の最適化が必要となります。適切に運用することで業務効率向上だけでなく、顧客満足度の向上・売上アップにもつながります

ぜひこの機会に導入を考えてみてはいかがでしょうか。

 

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