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飲食店でのモバイル会計とは? 仕組みと導入メリットを徹底解説!

飲食店において、モバイル会計の導入が広がりを見せています。
人手不足への対応や業務効率化、顧客満足度の向上といった観点から、従来のレジ会計に代わる新たな手段として注目されているのです。
ここでは、「モバイル会計」の仕組みや流れ、そして飲食店が導入する際の具体的なメリットについて、わかりやすくご説明します。

モバイル会計とは?飲食店での仕組み

モバイル会計とは、お客が自分のスマートフォンを使って、注文内容の確認から支払いまでを完結させる仕組みです。最近は一般的になりつつあるモバイルオーダーとあわせて導入する店舗が増えています。
モバイルオーダーをするには、テーブルなどに設置されたQRコードを読み取ります。モバイル会計では、そのQRコードを読み取るのはオーダー時と同じですが、その後、「会計」などと書かれたリンクをクリックすることで、スマートフォンの画面上に会計情報が表示されます。客は自分に都合のよい方法で支払いを済ませるのです。
これにより、非接触かつスムーズに決済を行うことができます。
現在では、以下の3つの形態が主に用いられています。まずはタイプ別に紹介します。

1. テーブルQR型

テーブルに設置されたタブレットなどで注文し、会計ボタンをクリックすることで注文情報が表示され、お客自身がその場で会計を完了させます。

さまざまなタイプの店舗に導入可能で、レストランや居酒屋のように時間差で何度も注文をして、あとでまとめて会計をする店舗にも適しています。

一般的にQRとテーブルは常時紐付けられていることが多く、着席してすぐに注文をはじめられます。ただし、複数テーブルを利用し、会計を一度に済ませる場合には、テーブルの関連付け処理が必要です。

2. モバイルオーダー一体型

お客がQRコードを読み取ることで、スマートフォンでの注文から支払いまで、一括で完了できるシステムです。デバイスを用意する必要がないため、最近はこのシステムの導入が増えています。

ファストフード店などの他、レストランや居酒屋のように時間差で何度も注文をして、あとでまとめて会計をする店舗にも適しています。

読み込ませるQRコードは注文時と同じです。席ごとに設定する場合と、個人に割り当てたQRコードを毎回印刷して渡す方法があります。いずれにせよ、どのQRコードを使ってオーダーが入るのかの紐付けを最初に行う必要があります。

3. 事前注文・決済型

事前にお客が注文し決済まで済ませることで、はじめて店舗に注文が届くタイプです。Uberなどのデリバリーはこのタイプで、テイクアウト専門店やフードコート、イベント出店型店舗に向いています。最初にQRコードを読み込まなくても、WEBなどから注文できることもあります。

店舗では商品を渡すだけなので手間は省けますが、その場で現金払いを併用すると混乱し、代金をもらい忘れるケースもあるので注意が必要です。

モバイル会計の流れ(モバイルオーダー一体型)

ここでは、最も一般的な「モバイルオーダー一体型」を利用した場合の注文からモバイル会計までの流れをご紹介します。

①来店

お客が来店したら席に案内し、モバイルオーダーで注文できることを伝えます。テーブルごとにQRコードが設定されている場合は、そのQRコードの書かれている場所を指し示します。同時に、POSシステムを使って、注文可能な状態に設定します。個人でQRコードを設定する場合、素早くQRコードを印字し、お客のもとに届けます。② 注文・飲食
お客は、QRコードをスマートフォンで読み取ります。するとモバイルオーダーシステムが立ち上がるので、それを使って注文を行います。注文内容は速やかに厨房に伝わるので調理し、お客の元に届けます。追加注文も同じQRコードからできます。

③ 会計手続き

食事が終わり、会計のタイミングになったら、お客は再びモバイルオーダーシステムを立ち上げます。会計などと表示されたボタンをクリックすれば、そのQRコードに紐づいた注文がスマートフォンの画面上に表示されます。お客は正確な金額か、明細を見て確認します。

④ スマートフォン上で支払い

内容に間違いがなければ、お客が自身のスマートフォンを使って支払いを行います。

支払い方法はクレジットカード、QRコード決済(PayPay、楽天ペイなど)、Apple Payなど、各店舗の契約している決済方法が表示されるので、その中から選んで手続きをしてもらいます。

⑤決済完了・確認

支払いが完了すると、POSシステムまたは管理画面上で「会計済み」と表示され、決済終了となります。レシートや領収書が必要な人には、スタッフが持っていくようにします。

飲食店がモバイル会計を導入するメリット

モバイル会計はお客にとっての利便性が高いだけでなく、店舗側にも多くのメリットがあります。以下に、その代表的な点を紹介します。

1. スタッフの負担を軽減

モバイル会計を導入することで、会計対応の時間と手間が大幅に削減されます。

従来は、お客に伝票を持ってレジまできてもらい、金額を伝え、支払いを受けてお釣りを渡すといった一連の作業が必要でしたが、これらが一切不要になります。

その分、スタッフは他の重要な業務、たとえばテーブルの片付けや接客などに集中することができ、店全体のオペレーション効率が向上します。

2. 人件費の削減と省人化

ホールスタッフの人員を削減できることも大きな魅力です。

特に、会計業務に時間を取られることが多いランチタイムや繁忙期においては、1人分の人件費がそのまま浮くようなケースも珍しくありません。

また、人件費の高騰と人手不足が喫緊の課題という飲食店が多い中、少人数での営業が可能になることは非常に大きなメリットとなります。

3. 回転率の向上

お客がスマートフォンで会計を済ませることで、レジ待ちの列がなくなり、退店がスムーズになります。

特に短時間に混み合うランチタイムはこの効果が顕著です。これにより、特にピークタイムの回転率を向上することにつながり、客席の回転率を自然と向上することが可能になります。

4. 会計ミス・トラブルの防止

会計はヒューマンエラーが起きやすい工程の一つです。現金の受け渡しが不要がなくなることで、レジ周りのオペレーションがシンプルになることは店舗としてはメリットが多いことです。

例えば、伝票の打ち間違いやお釣りの渡し間違いなどが減ることは、損失を減少させることに直結します。また、些細なミスがクレームに繋がることも防止できます。

モバイル会計では、お客自身が明細を確認して決済を行うため、ミスが起きにくくなります。トラブルリスクを大きく減らすことは、店舗の信頼性向上にもつながります。

5. 非接触での安心感を提供

コロナ禍以降、非接触・セルフ対応のニーズは高まっています。モバイル会計では、スタッフと接触することなく会計を完了できるため、感染症対策の一環としても有効です。

特に幼いお子さんを連れたファミリー層や高齢者など、接触に対して敏感な層にとっては、安心して利用できる環境を提供できます。

6. 顧客データの蓄積・活用

モバイルオーダーとモバイル会計を連動させることで、注文履歴や人気商品、客単価の傾向など、さまざまなデータが自動的に蓄積されます。

このデータは、今後のメニュー開発やキャンペーン企画に活用することができ、経営判断の強力な武器となります。

モバイル会計とモバイルオーダーの連携による相乗効果

近年は飲食店の経営環境が厳しくなったと言われます。人件費と仕入れ値の高騰は顕著で、いかにして業務効率を図り、利益を得ていくかが重要になっています。

そのために役立つとされているのが、「モバイル会計」と「モバイルオーダー」の連携です。

これらをセットで導入することで、店舗運営の自動化が一気に進み、省人化や売上向上に直結します。導入にコストが必要ですが、アルバイトを雇い育てることと比較すれば、システムの導入がいかに優れているかは誰でもわかりやすいと思います。

また、モバイルオーダーが多くの店舗に普及した現在、スタッフを呼んで注文するのに比べ、客単価が上がったとの声をよく聞きます。スタッフを最少にした営業では、お客がスタッフを呼ぶのも一苦労というケースも見受けられ、それが客単価の減少につながっているのです。この現象の解消も大きなメリットです。

さらに会計までモバイルでできるとなれば、利便性は向上すること間違いないでしょう。

導入時のポイント

モバイルオーダーとモバイル会計を連携させるには、両システムが同一プラットフォーム上で連動しなければなりません。最近は、2つのシステムを同時に導入する店舗が増えているので、特別に意識をしていない店舗が多いようですが、同時に導入しない場合は注意が必要です。

また、以下のような点にも注意が必要です。

フロー(流れ)の確認。とくに会計もれは損失につながるので注意が必要

・スタッフへの操作説明とトラブル時の対応訓練
・スマートフォンに不慣れなお客様への案内方法(POP表示をした上で口頭説明も加えるなど)
・店舗のWi-Fi環境の整備
・混雑時に備え、紙の注文・会計手段のバックアップ

特にフローの確認は重要です。すべてのお客がモバイル会計をするわけではありませんし、たとえそうであっても、うっかり会計をせずに店を出てしまうケースもあるからです。

会計済みであるお客は、どこにどのように表示されるのか。レシートはどこから出て、誰が持っていくのかなどをしっかりと確認しておくことでメリットだけを享受することができます。

スムーズな運用のためには、事前のシミュレーションと教育が大切。考えられることを事前に検討し、スムーズな導入と運用ができる体制を整えることが重要です。

まとめ

モバイル会計は、飲食店の業務効率化・人件費削減・顧客満足度向上のすべてを実現できる非常に優れた仕組みです。テーブルQRなどを活用するだけで、お客がスマートフォンでスムーズに支払いを完了し、スタッフの負担を減らすことができます。

とくにモバイルオーダーとモバイル会計の連携は、単なるデジタル化ではなく、飲食店のあり方そのものを変える可能性を持ったツールだと言われてます。

お客にとっては便利で快適な食体験を、店舗側にとっては業務の効率化と収益性の向上をもたらします。

今後、ますます普及が進むと予想されるモバイル会計。競合との差別化や、よりスマートな飲食店経営を目指すうえで、ぜひ検討してみてはいかがでしょうか。

 


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ライタープロフィール
原田 園子

兵庫県出身。
株式会社モスフードサービス、「月刊起業塾」「わたしのきれい」編集長を経てフリーライター、WEBディレクターとして活動中。 https://radasono.wixsite.com/portfolio