飲食店の皆様は集客、特にリピート施策をどのように行っていますか?
美味しい料理を提供しても、飲食店は星の数ほどあるため再度来店してもらうためには、やはり何かしらの集客方法があったほうがさらにリピート率は上がります。リピート施策というと難しく聞こえますが、お店のポイントカードを用意したり、次回以降使えるクーポンを配布したりするのもリピート施策の一つと言えます。こうしたアナログ的な従来のやり方の他に、最近ではSNSやアプリを利用したリピート施策も増えてきています。
そこで今回は、飲食店のリピーターを増やすためにおすすめのツールを紹介したいと思います。
飲食店のリピート施策おすすめツール
リピーターを増やしたいけれど、どうすれば良いかわからないという方にまず試してもらいたいおすすめのツールは間違いなくLINE公式アカウントです。(デジタルには弱い方もいらっしゃると思いますが、デジタルの手法は従来のものとは効果や効率面で大きな差があります。)
LINE公式アカウントとは、普段、家族や友だちとLINEを使ってコミュニケーションを取るように、企業や店舗が一般のユーザーとコミュニケーションを取ることができるサービスです。
皆様もLINEに企業のアカウントからクーポンや新商品の情報が届いた経験はございませんか?それと同じことが個人や中小の飲食店でも簡単にできるのです。
では、なぜLINE公式アカウントがおすすめなのかというと、LINE公式アカウントは来店後もお客様と継続的なコミュニケーションを取ることができるツールだからです。
例えば、店頭でクーポンを渡して再来店を促す場合、店頭にいる時間しかお客様とコミュニケーションは取れません。しかし、LINE公式アカウトを使えば、お客様が帰った後にもクーポンを配信することができ、継続的なコミュニケーションを取ることができます。
また、LINE公式アカウントは誰でも無料で開設することができます。いくつか機能の制限はございますが、実際に利用するのも無料ですので、まだアカウントをお持ちでない方は、とりあえずアカウント開設だけでも始めておくことをおすすめします。
従来の集客方法をLINE公式アカウントに変えると
現在、LINE公式アカウントは使わずに集客しているお店も多くあると思います。しかし、それらもLINE公式アカウントを使うことでより効果的になるものが多くあります。
【従来型集客方法 vs LINE公式アカウント活用の場合の比較表】
従来型の集客の場合 | LINE公式アカウントを活用した集客の場合 | |
ポイントカード | 紙のポイントカード ・探すのに手間がかかる ・持ってくるのを忘れる ・紛失の可能性あり |
・スマホさえあれば利用可能 ・紛失することがない ・LINEから開くだけなので手間もかからない |
SNSで クーポン発信 |
LINE以外のSNSやメール ・能動的に探さないと中々情報が見つからない ・いつの間にかメッセージが下の方に追いやられる ・Twitter、インスタなど若年層に利用者が多い → 利用者の年齢に偏りがある |
・プッシュアップ通知によりすぐに気づくことができる ・LINEの年代別の利用率は10代〜60代まで全ての年代で75%を超えている → 幅広い年代をカバー |
クーポン配布 | 店頭でのクーポン配布 ・毎回配布するのが大変 ・店頭でしか渡せない ・渡したクーポンが気に入らなければリピートに繋がらない |
・LINEを通じて継続的にクーポンを配信できるので、お客様が店頭にいなくても配信可能 ・配布、作成の手間がかからない |
企業の 公式 アプリ |
そのアプリを持っていない場合、わざわざインストールしなくてはならない(端末や通信環境によっては時間がかかってしまう) | ・すでにインストールされているLINEを利用するので、新たにアプリを入れる必要がない ・登録に時間がかからない |
またLINE公式アカウントを利用したリピート施策での全般的なメリットとしては
・LINE上でデータを管理
・幅広い年代へアプローチ可能
・多くの人が使い慣れているLINEを利用する
などがあります。
しかし、完全に若者向けのお店であったり、「映え」を意識した料理を出すお店であれば、他のSNSの方が効果的な場合もあります。また、少数ではあると思いますが、スマートフォンを持っていないお客様が多く来店するお店だと、効果は得られないのがデメリットとしてあります。
LINE公式アカウントの機能
では、LINE公式アカウントの具体的な機能を一部紹介したいと思います。
1.メッセージ配信
LINE公式アカウントの最も基本的な機能です。企業・店舗のアカウントを友だちとして追加してくれたユーザーに対し、メッセージを送ることができます。新商品の情報やキャンペーン情報、クーポンなど、ユーザーにとってメリットのあるメッセージを送ることで集客につなげることができます。
友だちになってくれたユーザーには新情報を送るたびにプッシュ通知で表示されるため、メールや古いメッセージが下の方に流れていってしまう他のSNSなどに比べても高い開封率が期待できます。
2.ショップカード
従来、店舗が紙で発⾏していたポイントカードなどをLINE上で管理でき、ポイントに応じてさまざまなインセンティブを付与することができる機能です。
紙のポイントカードと違い、失くしたり、持ってくるのを忘れたりすることがないのがメリットです。また、QRコードを読み取るだけでポイント付与ができるので、店舗側もユーザー側も簡単に利⽤できます。
3.LINEチャット
LINE公式アカウントを開設している企業や店舗が、日常的に使っているLINEアプリのトーク機能を通じて、友だちになっているユーザー一人ひとりとコミュニケーションが取れる機能です。
従来の電話対応の代わりにLINEチャットを利用してもらうと、忙しく電話に出られない時でも、ユーザーからの問い合わせや予約情報などがトーク履歴に残るため、手の空いている時間に返事を返すことができます。これにより聞き間違いなどがなくなり、また少人数のオペレーションにも対応可能です。
LINE公式アカウントの運用方法
次に、実際にどのように運用していけばいいのか事例をもとに紹介していきます。
1.魅力的なクーポン
一風堂では、「雨の日は替玉1玉無料」となるLINE限定クーポンを配信したところ、ある雨の日には1日約700人の来店者のうち、100人ほどがこのクーポンを活用したそうです。ほかにも「第25回参議院議員通常選挙」の投開票が行われた2019年7月21日から11日間、「投票済証明書を提示すると、替玉もしくは玉子をサービスする」というキャンペーンを実施したこともあります。
紙のクーポンと違い、ゲリラ的に配信することができるのがLINE公式アカウントの強みです。その日の天気やイベントに合わせたユニークなクーポンを配信するとお客様の来店意欲を高めることができます。また、LINE公式アカウントでは抽選型のクーポンも作成することができます。こういった機能を使うことでクーポンの価値を高め、お客様を楽しませることでリピートに繋げることも可能です。
2.来客数を増やすためのショップカード
SUZU CAFEではショップカードに力を入れています。このお店ではゴールまでを20ポイントに設定し、5ポイントごとにインセンティブを用意しています。工夫としては、どうしても来客数が減ってしまう雨の日にはショップカードのポイントを2ポイント付与にしています。ほかには「グループ全員にランチデザートをサービス」など複数人数で利用できるインセンティブを用意しています。これによって、このインセンティブを使う際は、他の友人などを誘って来店するお客様が増えるので来客数の向上に繋がります。
ショップカードはLINE上で管理するため、紙のポイントカードと違い製作費などもかかりません。そのため、今までポイントカードをやっていなかったお店でも気軽に始めることができます。インセンティブの内容を工夫し「また来よう」と思っていただけるショップカードを作ることで来客数の増加が期待できます。
友だち獲得のコツ
実際にLINE公式アカウントを運用し始めたときに苦労するのが、いかに友だちを増やすかということです。リピーターになってもらうためにお得なクーポンを配信しようとしても、肝心の友だちがいなければ全く意味がありません。
友だちを増やすためには、友だち追加用のQRコードを目につくところにたくさん置いたり、スタッフの声かけで登録してもらう手法が一般的です。「友だち追加をするとドリンク1杯無料!」などの工夫も多く見られます。しかし、これらのやり方ではあまり友だちが増えなかったり、スタッフの労力がかかったりと苦戦しているお店が多いのが現状です。
つまり、商品を注文するときに自動的にLINE公式アカウントの友だち追加も行えるシステムとなっています。
まとめ
老若男女問わず多くの人が使っているLINE。ただのコミュニケーションツールではなく、飲食店でのリピーター獲得に役立てることができ、それは結果として売上向上にも繋がります。
運用する際にネックとなる友だち獲得も、モバイルオーダーとLINEを連携させることで容易になります。
リピーター獲得に悩んでいるお店は、まずLINE公式アカウントを活用してみてはいかがでしょうか。
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